メドックにおける最古級の歴史を誇るドメーヌだからでしょうか。それとも歴代オーナーの中でも殊に象徴的人物として知られるセギュール侯爵… 彼が紡いだカロン物語があまりにも壮大であるがゆえでしょうか。

歴史学調査によると、ドメーヌの発祥はガリア・ローマ時代。名称は「カロン（Calones）」と呼ばれたジロンド河口を運航する小型船舶に由来します。この地でワインがつくられていた事実を記す文書は12世紀にまで遡りますが、18世紀、ニコラ＝アレクサンドル・ド・セギュール侯爵とともにドメーヌは黄金時代を迎えます。侯爵は当時、ラトゥール、ラフィット、ムートンの所有者でもありました。

その後、カロンは「カロン・セギュール」と命名されます。